魑魅魍魎の意味とは?由来となる妖怪の正体と正しい使い方を解説

魑魅魍魎

一言でいえば、魑魅魍魎は山や川に棲むとされるさまざまな妖怪・化け物の総称。転じて、得体の知れない人物や、裏で暗躍する怪しい勢力をたとえる比喩表現としても使われる。

目次

①「魑魅魍魎」の読み方・意味

「魑魅魍魎」の読み方はちみもうりょう。山や川に棲むとされるさまざまな妖怪・化け物の総称。転じて、得体の知れない人物や、裏で暗躍する怪しい勢力をたとえる比喩表現としても使われる。

読み方ちみもうりょう
意味山や川に棲むとされるさまざまな妖怪・化け物の総称。転じて、得体の知れない人物や、裏で暗躍する怪しい勢力をたとえる比喩表現としても使われる。
分類四字熟語(妖怪・比喩表現)

②「魑魅魍魎」の由来・出典

中国古代の文献に由来する語で、『春秋左氏伝』の注釈などに関連する記述が見える。「魑魅」は山林の異気から生じて人に害をなす山の怪、「魍魎」は人の声をまねて人を惑わす川や沢の怪とされ、この二つの語を重ねることであらゆる妖怪・化け物を指す言葉として定着したとされる。日本には漢籍の伝来とともに伝わり、平安時代以降に広く用いられるようになったとされる。

③「魑魅魍魎」の使用例(例文)

  • 【日常会話】あの業界は魑魅魍魎が跋扈していると聞くけど、実際どうなんだろう。
  • 【スピーチ】政財界には魑魅魍魎が跋扈するという表現がされることもありますが、誠実さこそが信頼を築く道だと信じております。
  • 【創作・エッセイ】深夜の旧市街は、まるで魑魅魍魎が潜んでいそうな薄暗さに包まれていた。

④現場で見た「魑魅魍魎」の使いどころ

以前、業界の裏事情を扱ったコラム記事の下書きを添削したことがある。「魑魅魍魎のような人々が働いている」という一文があったのだが、この使い方だと個々の人物そのものを妖怪呼ばわりしているようにも読め、名指しに近い書き方は避けたほうがよいと助言した。代わりに「魑魅魍魎が跋扈する業界」というように、業界全体の不透明さや得体の知れなさを形容する形に書き換えることを提案したところ、読み手に角が立たない自然な表現になった。同じ言葉でも、人そのものを指すか、場や状況を形容するかで受け取られ方が大きく変わることを実感した一件だった。

⑤ビジネスシーンでの使い方・注意点

ビジネスの場で使う際は、特定の個人を名指しで「魑魅魍魎」と評するのではなく、業界や組織の不透明さ、得体の知れない勢力が入り乱れる状況全体を形容する使い方が一般的である。「魑魅魍魎が跋扈する世界」のように場や状況を形容する形にすると角が立ちにくい。誤用としては、単に「大勢の人が集まっている」という意味で使ってしまうケースがあるが、本来は怪しさや不気味さのニュアンスを伴う言葉である点に注意したい。

⑥類義語との違い

魑魅魍魎と近い意味を持つ言葉に「妖怪変化(ようかいへんげ)」がある。妖怪変化は、人知を超えた不思議な力を持つ化け物全般を指す言葉で、さまざまな怪異の総称という点では共通している。ただし魑魅魍魎が山や川に棲む怪異という出自に由来する語であるのに対し、妖怪変化はより広く、姿形を変える化け物全般を指す語感を持つ点で異なる。

⑦対義語

魑魅魍魎に明確な対義語と呼べる四字熟語は少ないが、対照的なニュアンスを持つ語として「公明正大」が挙げられる。公明正大は、隠し立てせず正しく堂々としている様子を表す言葉で、得体の知れない怪しさをはらむ魑魅魍魎とは対照的に、開かれた誠実さを示す点が異なる。

⑧一文〇×テスト

Q. 同僚の中で特に信頼できない一人を名指しして「彼は魑魅魍魎だ」と表現するのは、この言葉の使い方として自然である。

正解は「×」!

魑魅魍魎は本来、山や川に棲む妖怪の総称であり、比喩として使う場合も業界や組織の不透明さ、得体の知れない勢力が入り乱れる状況全体を形容するのが一般的な用法である。特定の個人一人を名指しして使うのは不自然であり、角が立ちやすい誤用といえる。

不正解…正解は「×」

魑魅魍魎は本来、山や川に棲む妖怪の総称であり、比喩として使う場合も業界や組織の不透明さ、得体の知れない勢力が入り乱れる状況全体を形容するのが一般的な用法である。特定の個人一人を名指しして使うのは不自然であり、角が立ちやすい誤用といえる。

⑨まとめ

魑魅魍魎は、山や川に棲むとされるさまざまな妖怪・化け物の総称である。由来には諸説があるが、大切なのはその意味を理解したうえで場面に応じて正しく使うことである。今回紹介した例文や注意点を参考に、日常やビジネスの場でも自信を持って使ってほしい。

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この記事を書いた人

ことばに関わる仕事を長く続け、友人や同僚から祝辞・弔辞やスピーチ原稿の相談を受けることもある。ことばの由来や正しい使い方を分かりやすく伝えることをモットーに、四字熟語・ことわざの記事を監修している。

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