「生殺与奪」の意味とは?由来・使い方・注意点まで解説

生殺与奪
目次

①「生殺与奪」の読み方・意味

「生殺与奪」はせいさつよだつと読む。他人を好きなように支配する絶対的な権力のことで、生かすも殺すも与えるも奪うも好きなようにできるという意味である。

読み方せいさつよだつ
意味他人を好きなように支配する絶対的な権力のこと
分類四字熟語

②「生殺与奪」の由来・出典

中国の思想書『荀子』の「王制」に由来するとされる。生かすこと・殺すこと・与えること・奪うことという、対になる四つの行為を組み合わせて絶対的な支配力を表した言葉である。漢検3級相当の四字熟語とされる。

③「生殺与奪」の使用例(例文)

  • 友人とのLINEで「あの作品に出てくる王様は部下の生殺与奪の権を握っていて怖かった」とやり取りした。
  • 日記に「人事評価という形で、上司は部下の生殺与奪の権を持っているようなものだと感じた」と書いた。
  • SNSに「歴史ドラマを見ていると、当時の権力者が民の生殺与奪を握っていたことがよく分かる」と投稿した。

④現場で見た「生殺与奪」の使いどころ

以前、後輩から歴史小説の紹介文を見てほしいと頼まれたことがある。当時の権力者の絶対的な支配力を説明する部分がやや説明的で長かったので、「生殺与奪という言葉を使うと、権力の大きさを端的に表せる」と提案した。一言で状況が伝わる表現になり、文章が引き締まった。

⑤ビジネスシーンでの使い方・注意点

「生殺与奪」は非常に大げさで重い響きを持つ言葉であるため、通常のビジネス文書で気軽に使うのは避けたい。歴史や物語の中の絶対的な権力関係を説明する場面や、比喩として権力の大きさを強調したい場面に限って使うのが適切である。

⑥類義語との違い

類義語としてよく挙げられるのが「活殺自在」である。両者とも他者を思うままに扱える力を表す点では共通しているが、「生殺与奪」は生死や与奪という具体的な四つの行為を並べて権力の大きさを表すのに対し、「活殺自在」は生かすも殺すも思いのままであるという、より簡潔な言い方である点に違いがある。

⑦対義語

「生殺与奪」には、明確な対義語は存在しないとされる。絶対的な権力そのものを表す言葉であるため、対になる概念を持つ言葉自体が想定しにくいことが理由と考えられる。

⑧一文〇×テスト

Q. 上司への日常的なメールで、冗談として「私の評価の生殺与奪の権はあなたが握っていますね」と書いた。この使い方は適切?

正解は「×」! 「生殺与奪」は非常に大げさで重い響きを持つ言葉であり、日常的なビジネスメールで冗談として使うと文脈にそぐわない大げさな表現になってしまう。

不正解…正解は「×」 「生殺与奪」は非常に大げさで重い響きを持つ言葉であり、日常的なビジネスメールで冗談として使うと文脈にそぐわない大げさな表現になってしまう。

⑨まとめ

「生殺与奪」は、他人を好きなように支配する絶対的な権力を意味する四字熟語であり、『荀子』に由来する言葉である。非常に重い響きを持つため、歴史や物語の中の権力関係を説明する場面など、使う文脈を選びたい言葉である。

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この記事を書いた人

ことばに関わる仕事を長く続け、友人や同僚から祝辞・弔辞やスピーチ原稿の相談を受けることもある。ことばの由来や正しい使い方を分かりやすく伝えることをモットーに、四字熟語・ことわざの記事を監修している。

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