「取らぬ狸の皮算用」の意味とは?由来・使い方・類義語を解説

取らぬ狸の皮算用

「取らぬ狸の皮算用」とは、まだ手に入っていないものをあてにして、利益や計画を先走って見積もることのたとえということわざである。読み方や由来、正しい使い方から類義語・対義語まで詳しく解説する。

目次

①「取らぬ狸の皮算用」の読み方・意味

「取らぬ狸の皮算用」はとらぬたぬきのかわざんようと読む。まだ手に入っていないものをあてにして、利益や計画を先走って見積もることのたとえという意味である。

読み方とらぬたぬきのかわざんよう
意味まだ手に入っていないものをあてにして、利益や計画を先走って見積もることのたとえ
分類ことわざ

②「取らぬ狸の皮算用」の由来・出典

狸の皮は防寒具として高値で売れたとされるが、狸を捕まえるのは容易ではなかった。まだ捕まえてもいない狸の皮の値段を計算するという例えから、不確実な利益をあてにする様子を表す言葉として定着したとされる。

③「取らぬ狸の皮算用」の使用例(例文)

  • 会議で「まだ受注も決まっていないのに、取らぬ狸の皮算用で人員計画を立てるのは早すぎる」と指摘があった。
  • 取引先へのお詫びの文面を書く際、「取らぬ狸の皮算用で見込みを伝えてしまったこと自体が今回の原因です」と反省の弁を添えた。
  • 友人とのLINEで「ボーナス出たら旅行行こうよ」「取らぬ狸の皮算用だって、まだ査定結果出てないんだから」とやり取りした。

④現場で見た「取らぬ狸の皮算用」の使いどころ

後輩から新規事業の企画提案書を見てほしいと頼まれたことがある。まだ確定していない大型契約を前提に、その先の売上計画まで詳しく書き込まれていたので、「取らぬ狸の皮算用にならないよう、確定していない前提は分けて書いたほうがいい」と助言した。後輩は前提条件を明記し直し、説得力のある提案書に仕上げていた。

⑤ビジネスシーンでの使い方・注意点

不確実な見込みを前提に計画を立てることを戒める場面で使いやすい言葉である。自分自身の見通しの甘さを反省する場面や、他人の計画の危うさを指摘する場面で使われるが、相手に対して使う際は指摘の仕方がきつくならないよう配慮したい。

⑥類義語との違い

類義語としてよく挙げられるのが「儲けぬ前の胸算用」である。まだ利益を得ていない段階で儲けの計算をする点は共通するが、「儲けぬ前の胸算用」は主に金銭的な利益の見込みに焦点を当てるのに対し、「取らぬ狸の皮算用」は利益に限らず不確実な期待全般に使える点で異なる、とされる。

⑦対義語

「取らぬ狸の皮算用」の対義語としてよく挙げられるのが「石橋を叩いて渡る」である。慎重に確実性を確かめてから行動する姿勢を表し、不確かな期待だけで先走ることを戒める「取らぬ狸の皮算用」とは対照的な言葉である。

⑧一文〇×テスト

Q. 新規契約がまだ成立していない段階で、部下に「取らぬ狸の皮算用ですが、契約が決まったら打ち上げをしましょう」と冗談めかして伝えた。使い方として適切か?

正解は「〇」!

自分自身の期待が先走っていることを自覚した上で、へりくだるように冗談めかして使っており、適切な使い方といえる。

不正解…正解は「〇」

自分自身の期待が先走っていることを自覚した上で、へりくだるように冗談めかして使っており、適切な使い方といえる。

⑨まとめ

「取らぬ狸の皮算用」は、まだ手に入っていないものをあてにして計画や期待を立てることを戒めることわざであり、狸の皮を捕まえる前から値踏みする様子に由来するとされる。ビジネスの場でも見通しの甘さを戒める言葉として使いやすいが、相手に指摘する際は言い方に配慮したい。

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この記事を書いた人

ことばに関わる仕事を長く続け、友人や同僚から祝辞・弔辞やスピーチ原稿の相談を受けることもある。ことばの由来や正しい使い方を分かりやすく伝えることをモットーに、四字熟語・ことわざの記事を監修している。

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