①「圧巻」の読み方・意味
「圧巻」はあっかんと読む。全体の中で最もすぐれている部分を意味する言葉である。
| 読み方 | あっかん |
| 意味 | 全体の中で最もすぐれている部分 |
| 分類 | ことわざ(故事成語) |
②「圧巻」の由来・出典
「圧巻」は、中国の官吏登用試験である科挙に由来するとされる。「巻」は答案用紙のことで、最も優れた答案を他の答案の上に置いたことから、「巻を圧する」、すなわち全体の中で最も優れた部分を指す言葉として使われるようになったとされる。
③「圧巻」の使用例(例文)
- プレゼンの冒頭で「本日ご紹介する事例の中でも、最後にお見せするデータはまさに圧巻です」と切り出した。
- SNSに「今日のライブ、アンコールの演出が圧巻だった」と投稿した。
- 卒業式の送辞で「三年間の集大成である今日の合唱は、まさに圧巻の一言でした」と述べた。
④現場で見た「圧巻」の使いどころ
以前、後輩が書いたイベントレポートの下書きを見てほしいと頼まれたことがある。会場全体の様子を説明したあとに「すべてが圧巻だった」と結んでいたのだが、「圧巻」は全体の中で一番優れた部分を指す言葉なので、全体をまとめて評するには少し使い方がずれていると伝えた。「特にどの場面が一番印象に残ったか」を具体的に挙げて、そこに「圧巻」を使うよう助言したところ、文章に締まりが出たと喜んでもらえた。
⑤ビジネスシーンでの使い方・注意点
「圧巻」は、プレゼンや報告書で、複数ある要素の中で特に優れた部分を強調したいときに使うと効果的な言葉である。ただし、全体をひとまとめにして「圧巻でした」と評してしまうと、本来の「全体の中で最も優れた部分」という意味からずれてしまう。何が一番優れていたのかを具体的に示したうえで使うと、説得力のある表現になる。
⑥類義語との違い
類義語としてよく挙げられるのが「白眉」である。両者とも「数ある中で最も優れたもの」を指す点では共通しているが、「圧巻」が答案を積み重ねる故事に由来し、全体の中の一部分を指すのに対し、「白眉」は中国の故事で眉に白い毛が混じっていた人物が兄弟の中で最も優れていたという逸話に由来し、複数人・複数点の中での最優秀のものを指す点にニュアンスの違いがある。
⑦対義語
「圧巻」の対義語としてよく挙げられるのが「平凡」である。「圧巻」が全体の中で際立って優れている部分を表すのに対し、「平凡」はごくありふれていて特に優れた点がない様子を表し、際立ち方という観点で対照的な言葉である。
⑧一文〇×テスト
Q. イベントレポートの結びで「会場の飾りつけから司会進行まで、すべてが圧巻だった」と全体を総括する形で使った。この使い方は正しい?
正解は「×」!
「圧巻」は、全体の中で最も優れている部分を指す言葉であり、全体をひとまとめにして評する言葉ではない。この例文のように使うのは誤用にあたり、特に優れていた一点を挙げて使うのがふさわしい。
不正解…正解は「×」
「圧巻」は、全体の中で最も優れている部分を指す言葉であり、全体をひとまとめにして評する言葉ではない。この例文のように使うのは誤用にあたり、特に優れていた一点を挙げて使うのがふさわしい。
⑨まとめ
「圧巻」は、全体の中で最もすぐれている部分を意味する言葉であり、中国の科挙にまつわる由来を持つとされる。全体をひとまとめに評する言葉と誤解されがちだが、本来は数ある中の一番を指す言葉である。プレゼンやレポートで特に優れた部分を強調したいときに、具体的な対象を示したうえで使いたい言葉である。

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