「青天の霹靂」の意味とは?読み方・由来・使い方を解説

青天の霹靂

一言でいえば、「青天の霹靂」とは、予想もしていなかった出来事が突然起こることをいう。晴れ渡った空に突然雷が鳴るという情景にたとえたことばである。

目次

①「青天の霹靂」の読み方・意味

「青天の霹靂」はせいてんのへきれきと読む。「青天」は雲ひとつない澄み切った青空、「霹靂」は突然鳴り響く雷を意味する。何の前触れもなく、突然思いがけない出来事が起こることのたとえとして使われる。

読み方せいてんのへきれき
意味予想もしていなかった出来事が突然起こること
分類ことわざ

②「青天の霹靂」の由来

「青天の霹靂」は、南宋の詩人・陸游の詩「九月四日鶏未鳴起作」に由来するとされる。この詩には「放翁病過秋、忽起作二酔墨一、正如二久蟄竜一、青天飛二霹靂一」という一節があり、病で伏せっていた自分が突然筆を執り勢いよく書き上げる様子を、長らく眠っていた竜が青空に突然雷を起こして飛び立つ姿にたとえたとされる。もとは筆勢の激しさをたとえた表現であったが、のちに転じて、思いがけない出来事が突然起こることを表す言葉として広く使われるようになったとされる。

③「青天の霹靂」の使用例(例文)

  • 安定していると思っていた会社の突然の倒産は、社員にとってまさに青天の霹靂だった。
  • 結婚式のスピーチで、「二人の結婚報告を聞いたときは、まさに青天の霹靂でした」と友人代表が語った。
  • 何の前触れもなく届いた異動の内示に、青天の霹靂だと驚きを隠せなかった。

④現場で見た「青天の霹靂」の使いどころ

以前、知人から取引先への謝罪文を見てほしいと頼まれたことがある。以前から兆候のあった納期遅延について、「今回のトラブルはまさに青天の霹靂でして」と書かれていたのだが、事情を聞くと以前から社内で懸念されていた問題だったという。「青天の霹靂」は本当に予兆のなかった出来事に使う言葉であり、あらかじめ懸念されていたことに使うと、責任逃れをしているような印象を与えかねないと伝えた。素直に経緯を説明する表現に差し替えてもらったことがある。

⑤ビジネスシーンでの使い方・注意点

「青天の霹靂」は、突然の人事異動やトラブルなど、本当に予兆のなかった出来事に対して使うと説得力を持つことばである。一方で、あらかじめ兆候があったにもかかわらずこの言葉を使うと、事前の情報を見落としていた、あるいは都合よく責任を回避しようとしていると受け取られることがある。使う際は、本当に前触れのない出来事だったかどうかを振り返っておきたい。

⑥類義語との違い

類義語としてよく挙げられるのが「寝耳に水」である。どちらも予期していなかった出来事に驚く様子を表す点で共通しているが、ニュアンスにはやや違いがある。「寝耳に水」は不意打ちのように驚かされる感覚に重きが置かれるのに対し、「青天の霹靂」は出来事の重大さや衝撃の大きさに重きが置かれることが多い。また「藪から棒」も突然の出来事を表す点では近いが、こちらは相手の唐突な言動や行動を指すことが多く、社会的な出来事や事件に使われやすい「青天の霹靂」とは使われる場面がやや異なる。

⑦対義語

「青天の霹靂」には、明確な対義語は存在しないとされる。あえて対照的なニュアンスを持つ語を挙げるなら「予定調和」がある。「青天の霹靂」が予測できない突然の出来事を表すのに対し、「予定調和」はあらかじめ決められた通りに物事が進む様子を表す言葉であり、予測可能性という点で対照的である。

⑧一文〇×テスト

Q. 以前から社内で噂になっていた通りの人事異動が正式発表され、社員たちは「まさに青天の霹靂だ」と口をそろえた。

正解は「×」!

「青天の霹靂」は、何の前触れもなく突然起こる出来事を表すことばである。この例文では以前から噂になっていた、つまり予兆があったことになるため、「青天の霹靂」と表現するのは誤りである。

不正解…正解は「×」

「青天の霹靂」は、何の前触れもなく突然起こる出来事を表すことばである。この例文では以前から噂になっていた、つまり予兆があったことになるため、「青天の霹靂」と表現するのは誤りである。

⑨まとめ

「青天の霹靂」は、予想もしていなかった出来事が突然起こることを意味することばであり、南宋の詩人陸游の詩に由来するとされる。「寝耳に水」と似た意味を持つが、出来事の重大さや衝撃の大きさに重きが置かれる点に特徴がある。あらかじめ兆候があった出来事には使わず、本当に前触れのない場面で使いたい言葉である。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

ことばに関わる仕事を長く続け、友人や同僚から祝辞・弔辞やスピーチ原稿の相談を受けることもある。ことばの由来や正しい使い方を分かりやすく伝えることをモットーに、四字熟語・ことわざの記事を監修している。

コメント

コメントする

目次